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「ジョブボード」で社内求人を“見える化”しましょう!

今回の記事では、「ジョブボード」と呼ばれる社内公募の制度と誕生の背景、制度運用で課題に感じていることなど、赤裸々にご紹介します。

まだまだ多くの企業では、会社都合メンバーの配置を決めることが多いですが、社内公募やFA制度といった、メンバーの希望で異動ができる仕組みを整えている企業も増えてきていると思います。これから社内公募の制度を作ろうとしている方や、制度は作ったが他社の事例も知りたい、という方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。

ジョブボードとは

サイボウズでは、メンバー個人の望まない強制的な人事異動がなく、いわゆるローテーションといった定期異動もありません。基本的にはメンバー1人ひとりが主体的に自分のキャリアを考え、行動することが求められています。ただ、そうは言っても社内にどのような選択肢があるのか、その情報がないことには考えることや、行動することが難しいです。また、チーム側にとっても、新しくメンバーに異動して来てほしいという希望を社内に伝える仕組みが必要になります。そのような時に、ジョブボードはメンバー、チームの社内マッチングのきっかけを作る役割を担っています。

ジョブボードでできること

ジョブボードの実際の画面はこちらです!

ジョブボード一覧(実際のもの)

まずは、社外向けの採用と同じ考え方で、各チームが社内に向けた募集要項を登録します。完全な部署異動だけではなく、兼務という形での募集も可能です。
募集を見たメンバーができるアクションは3つあります。

  • “カジュアル面談”を申し込む

  • “大人の体験入部”を申し込む

  • ”異動申請”を起案する

サイボウズでは、異動(兼務)の申請をマネージャだけではなく、本人自らが起案できます。もちろん、メンバーとチーム双方のマッチングなので、すべてが希望通りになるわけではないですが、起案自体はいつでもできます。ただ、やはりいきなり異動の申請をするのはハードルが高く、異動してからやっぱり違った、とならないように事前にコミュニケーションを取り、マッチングを検討することが大切です。そのような時、気になる募集を見つけたら、募集の担当者にワンタッチでカジュアル面談を希望できます。異動を検討していることを周囲に知られたくない方もいるので、担当者以外に非公開にし、心理的安全性を確保する設定もあります。

”大人の体験入部”でマッチングを検討できる

カジュアル面談で業務やチームの雰囲気を聞いてイメージを膨らませることは大切ですが、やはり実際に業務を体験してみて、自分にマッチするのか判断したい場合は、大人の体験入部を申し込めます。大人の体験入部については、また別の記事でご紹介予定ですが、簡単に説明すると、短期間(1日から3ヶ月)の間、他部署の業務の一部を実際に体験できる制度です。期間の長さや期間中に体験入部にどれくらい時間を使うかなどは、現チームと体験入部先チームとメンバー本人で相談、調整しながら決めていきます。異動を前提とせず、今の仕事に行かせそうだから他のチームの仕事を経験してみたい、といった使い方もでき、サイボウズ社内でも多くの方が活用している制度です。

実は、サイボウズの舞台裏もジョブボードから始まった

ここまでジョブボードについてご紹介してきましたが、実は私たち人事広報チームもジョブボードがきっかけで生まれたチームです。

人事広報チームの実際のジョブボード

私は採用やキャリア支援を担当していまして、他のメンバーも労務や総務、人事部以外でマーケティングを担当していたメンバーもいます。メンバー全員が兼務という面白いチーム体制になっています笑 他にもジョブボードを使ってカジュアル面談や大人の体験入部をしているメンバーの行動を見ていると、担当者として非常に嬉しく思います。
(後日、番外編でジョブボードを書いた人と使った人にインタビューした記事を公開したいと思います!)

ジョブボードの運用、ここが難しい

最後にジョブボードを運用して感じている課題をご紹介します。

( 1 )ジョブボード 載せたはいいけど 人来ない

今まで社内の求人情報だけを専門に扱った場所がなかったので、ジョブボードが運用開始された当初はたくさんのチームから登録がありました。しかし、実際にその中からメンバーからカジュアル面談や大人の体験入部の申し込みがあったものは、数ある募集の中でまだ一部に留まっています。頑張って求人情報を書いたのにリアクションがないのは寂しいですし、効果がないかも、と思っているチームももちろんあると思います。今すぐ人を増やしたいチーム側と、いつか異動や兼務を検討してみたいと思うメンバー側で、ジョブボードを使いたいタイミングや活用の仕方が違うことなどが原因としてありそうですが、まずは社内の求人情報を見える化し、メンバーに選択肢を提供することはできているので、運用は引き続き検討中です。現在取り組んでいることは、毎月1回、全社向けの掲示板で募集中のポジションを告知したり、社内広報のために開催されているCMタイムというイベントに参加したりして、メンバーの認知を広げようとしています。

( 2 )ジョブボード 載せた情報 古くなる

( 1 )に繋がりますが、求人情報は載せたら終わりではなく、チームの状況は刻々と変わるので、定期的に求人情報を見直す必要があります。ただ、実際には一度書いてから更新がないものもいくつもあるので、最終更新から一定期間が経つと担当者に自動的にリマインド通知が飛ぶような設定にして、仕組みで解決するようにしています。

( 3 )異動したい でも給料変わるか わからない

サイボウズの給与評価は社外での給与相場も評価軸の一つです。職種が変われば給与相場も変わるため、ジョブボードの中から興味がある求人を見つけても、実際異動した際にどのような条件でオファーされるか、推測できる情報が少ないのが現状です。今後はこうした条件面など含めて、ジョブボードに情報を追加していると良さそうと考えています。

終わりに

いかがでしたか。ジョブボードという社内公募の仕組みについてご紹介してきましたが、私たちもまだまだ制度の運用は道半ばで、課題はたくさんあります。ただ、そうした課題を一つひとつクリアしていきながら、メンバー1人ひとりが、主体的にキャリアを選択できるような仕組みにアップデートしていければと思います。次回は、「キャリアインタビュー」という動画コンテンツについてご紹介します。

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