第一回「アルムナイの集まり」を開催しました
7月下旬、サイボウズの東京日本橋オフィスにてサイボウズの元従業員(以下、卒業生)を集めた「第一回 アルムナイの集まり」を開催しました。この記事では、本イベントの開催背景や今後の展望をご紹介します。
サイボウズのアルムナイとは
アルムナイ(=alumni)とは、学校などの団体の卒業生を表す言葉です。近頃、採用界隈では「退職者の再雇用」の文脈で、企業にかつて勤めていた元従業員を対象にした”アルムナイコミュニティ”の運営が注目されています。
サイボウズは今年で創業26年を迎え、従業員数は2023年12月時点で連結1200名を超える見込みです。そしてこれまでの卒業生は2000名を超えるほどになりました。
この2000名の卒業生同士をゆるく繋ぐことを目的に、アルムナイコミュニティをたちあげることになったのです。
なぜアルムナイを集めるのか
労働者人口の減少を受けて売り手市場となっている昨今、優秀な人材の採用ハードルが非常に高くなっている、と言われています。
そのため、一般的なアルムナイコミュニティの目的は、会社の風土や働き方のイメージが既にある退職者と雇用関係終了後も接点をもち、いつか再雇用に繋げることです。
しかし、サイボウズでは2012年から「育自分休暇制度」を導入し、既に”出戻り社員”を多く迎え入れてきた実績があります。なぜ今、アルムナイを集めるのでしょうか。ヒントは”人のエコシステムの構築”にあります。
サイボウズのアルムナイコミュニティの目的
「エコシステム」とはサイボウズのビジネスモデルを語る上で欠かせない言葉です。サイボウズでは自社だけで製品の開発・販売を完結するのでなく、販売パートナーや開発パートナーなどと協業し、連携システムを充実させ、販売の窓口を広げてきました。製品やチームワークの考え方を軸にさまざまな企業と協力することで、相互にビジネスを高めあい、循環させ、スピード感をもって幅広いニーズに応えることができました。
サイボウズのアルムナイコミュニティも、このエコシステムの考え方に乗っ取っています。
サイボウズの卒業生という共通点で集まったメンバー同士をゆるくつなぎ、お互いに交流・必要に応じて協業などもできるコミュニティを目指しています。サイボウズの卒業生の中には自身で新しいビジネスを立ち上げた方もおり、卒業生同士で接点が生まれることで、将来的にそれぞれが活躍している分野で協力しあい復業する者が出てきたり…という交流が生まれるかもしれません。
当日のコンテンツ
第一回の集まりはfacebookでイベントページを作り参加を呼びかけました。そのほかに現役の社員がつながりのある卒業生に声を掛けてくれました。募集期間としては短かったものの、当日は25名卒業生が参加してくださり、「都合がつかなかったが次回は参加したい」という表明もありました。
コンテンツはアルムナイのキックオフについての話をした後、参加者同士で自己紹介をしてもらい、オフィス案内を行いました。
サイボウズのアルムナイコミュニティは採用を目的としていないため、担当は採用業務を行う者ではなく、コネクト促進部の感動アンバサダー・福西が担当しました。
象徴的なのは、サイボウズがサイボウズの利益のためにアルムナイコミュニティに力を入れるのではなく、アルムナイメンバーの交流のために必要な場を提供・サポートするというところです。
今後の展望
今後はサイボウズのサービス「kintone」を利用したアルムナイ専用の環境を作るところからはじめて、イベントなども開催していく予定です。アルムナイ専用のkintone環境では、卒業生の作ったプラグインを適用して宣伝に使ってもらったり、卒業生同士の復業募集をつなぐプラットフォームとして使ってもらうこともヨシ、というイメージをもっています。
また、サイボウズ側のメリットは深く追求しないものの、卒業生を対象に何か発信・協力を仰ぎたい時の場としての利用や、「育自分休暇制度」を利用してサイボウズに戻りたい卒業生が、サイボウズとの接点を作ることのできる場としての活用がされそうです。このように退職後もサイボウズとゆるやかに繋がりをもってもらうことで、双方にとってプラスな何かが生まれることがあるかもしれません。
おわりに
みなさまの会社では卒業生とどのような関係性をとっていますか?アルムナイコミュニティ・アルムナイネットワークを実施している企業のご担当がいらっしゃったら、ぜひX(旧twitter)からみなさまの会社での取り組みを教えてください!