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「キャリア相談」をもっと身近にしたい -サイボウズの取り組みの現状について-

今回の記事では、サイボウズ社内のキャリア相談の取り組みについて、仕組みや課題などをご紹介します。

キャリア相談とは

サイボウズメンバーであれば、雇用形態を問わず誰でもキャリア相談ができる仕組みがあります。相談時には、kintoneアプリで作られた「キャリア相談窓口」に登録をして、筆者含めキャリアコンサルタント資格を持ったメンバーが対応しています。

こちらは実際の登録画面です。登録する際に、公開範囲を設定できるので、「相談していることを周囲に知られたくない」という場合は、非公開にできます。また、「全体には非公開だが、”特定の誰か”に伝えておきたい」ということであれば、通知先にその個人を登録すれば、その方だけ閲覧の権限が付与されるので、徐々に公開範囲を広げていくことも可能です。

相談内容としては、「壁打ちしてほしい」「客観的な意見やアドバイスが欲しい」といったものから、「将来が漠然と不安」「最近モチベーションが湧かない」など、周囲にはなかなか相談しにくいキャリアや仕事の悩みまで幅広く対応しています。

相談者が自身の悩みを話した後、スッキリした状態になり、自分でネクストアクションを決めて解決に向かえばそれに越したことはありません。ただ、実際には相談者だけでは解決できない事柄は多々あります。そんな時は、解決策を一緒に検討したり、問題解決に向けて別の部署の関係者に協力を仰いだりもしますので、“話を聞いて終わりではない”、というのが社外の相談者にはできない強みです。

ただ、「人事に相談したら評価に影響するのでは?」と思って相談自体に抵抗があったり、相談したくても心理的なハードルが高くてなかなかできない、と思われる方もいるので、いかに心理的安全性を担保し、気軽に相談登録できるようにするかが課題です。

実際にどんな相談が多いのか

これまで登録があった相談内容を大きく分けると、「今後のキャリア」が約6割、「仕事のモチベーション」が約3割、「人事制度の活用について」が1割弱です。やはり若手を中心にマネージャー以外のメンバー層からの相談登録が多いです。ただ、最近ではマネージャーや社会人歴の長いメンバーからも登録があり、窓口の認知度も広がってか、登録してくれる方の職種や属性のバリエーションも増えてきました。以前の記事で、キャリアを考える月間をご紹介しましたが、その後にイベントをきっかけにキャリア相談窓口に登録してくれた方もいるので、社内広報も継続的にやっていく必要があると感じています。

キャリア相談はもっと気軽で良い

キャリアについては、誰もが一度は考えたり、悩んだりするとはテーマだと思います。しかし、キャリアについては他人に相談するものではなく、自分で考えて答えを見つけていくもの、と思い込まれている方いらっしゃるのではないでしょうか。例えばサイボウズでは、メンバー一人ひとりの「自立」を大事にしていますが、「相談したら「自立」していないと思われるかも」と不安に感じる方もいると思います。なんだか自分の弱い部分を見せるようで、「考えがまとまってないのに話すことなんてない」と躊躇する気持ちには非常によく分かります。いざ、キャリアについて誰かに話そうと思っても「相談する前にしっかり準備しないといけない」と悶々と一人で考えては、相談を先延ばしにしてしまうケースもよくあります。

ただ、そうしてモヤモヤしているうちにどんどん時間は過ぎ、そうするとますます相談しにくい、モヤモヤも大きくなっていく、という負のスパイラルに突入していきます。「自立」とは、すべて一人で解決することではなく、「依存先」を増やし、周囲の助言を得ながら、自己選択・自己決定していくことだと思うので、読者の皆さんもぜひ少しでもモヤモヤを感じたら、相談しやすい人に話してみてほしいです。そして、「キャリア相談窓口」がサイボウズのメンバーにとって相談しやすい存在になれたらといいなと考えています。

終わりに

キャリア相談窓口が始まって、約3年くらいが経ちますが、最近は相談件数は、ならすと月2,3件ほどです。決して少ないから良いというわけではなく、「窓口の存在を知らない」「知っていても登録できない」方がたくさんいると思うので、引き続き社内告知をしながら、「相談したらどんな良いことがあるのか」をしっかり伝えていく必要があると考えています。読者の皆さんの会社では、キャリア相談を専門に受ける仕組みはチームはありますでしょうか。これから作ろうとしている方や、すでにあるが運用で苦労している方などで、情報交換したい方がいれば、ぜひお声掛けいただけると嬉しいです。


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